ニハールと映画

ニハールは、映画フィルム撮影で何度も選ばれている土地である。年間通し毎月、私達が目にする幾つかの映画やテレビ等のフィルムに、ニハールの景色は映し出されている。
まばゆいばかりの光と土地の景観、一年中、心地良い気温、そして夏は6ヶ月続く。壮大でバラエティーに富んだ景色は、かつての火山跡により、幾つかの眠る火山を含めた壮大な地形と成っている。
Gata-Nijar ガタ・ニハール岬はユネスコ認定のジオパークである。
モンスール海岸での、傘をさしたショーン・コネリーが沢山のカモメに追いやられるシーンは、数々の有名シーン中でも代表的である。
この海岸は、ニハールの他の寂しげな海岸と同様、テリー・ジリアン監督もしくは若き頃のアントニオ・バンデラスの為の自然スタジオと言えるだろう。1962年の作品アラビアのローレンス、近年の作品エキソデュスでは、砂漠景観が映し出されている。この様に、ニハールという土地は半世紀以上も、映画俳優とディレクター達に好まれ、映画制作の為に選ばれ続ける舞台場である。
何故なら、それはニハールが映画によって在る場所とも言えるからだろう。海岸は、しばしばヨーロッパカリブと呼ばれ、近年では世界中のスキューバーダイバー達の絶好の地と言われている。
1983年のジェームス・ボンド主役映画ネバー・セイ・ネバー・アゲインでは、海底の映像も見る事ができる。透明で暖かい海水は、映画撮影技法をより良く活かす為の適切な景色を作り出す。
更にニハールにはアンティーク金鉱山が在り、青年時のインディアナ・ジョーンズが小飛行機に乗って断崖を回路した場所だ。そして古い産業貯水池は、良い気候と美しい光を探す映画監督の技術によって、何度もデコレーションされた場所である。
村は、撮影器具やセット等を収容保護できる良い環境にあり、またエキストラ出演風で自然体な村人、動物等の自然な出演や予想外のシンプルな出来事などが、映画制作に良い影響を作り出す。
ニハールでの映画は1960年と70年に絶頂期に達し、それ以降スペインのこの半砂漠パラダイスは、アメリカ、ヨーロッパ映画のイメージとして認識されるようになった。現在のニハールでの撮影は、7月と8月の観光ピーク時を除き、変わることなく行われ続けている。
クラシック作品は、アラビアのローレンス(1962年)、クレオパトラ(1963年)、パットン(1970年)、インディアナ・ジョーンズと最後の十字軍(1989年)、バロン(1988年)、これらはニハールの大地のイメージを、忘れる事の出来ないものとして創り上げた。
ポスターや写真制作は、名声高い映画監督アンソニー・マン、ジョン・ミリウス、フランクリン・シャフナー、デイビット・リーン、ニコラス・レイ、セルヒオ・レオネ、リチャード・レスター、シドニー・ルーメット、ジョセフ・マンキーウィッツ、スティーブン・スピルバーグ、アラン・タナーなどによって、美しい自然公園の崖や海岸が選ばれ撮影された。
幾つかのロケーションは多少の変化は見られるが、有名映画の続・夕日のガンマン(1966年)の監督であったセルヒオ・レオネの喪の場となった忘れられない土地でもある。舞台をメキシコに似せて制作されたこの映画に出演したこの頃のクリント・イーストウッドは知名度が低かった。クラシック映画時代の村の子ども達は、現在の映画スター達の前後の姿をニハールの村を通して見る人々である。他のロケーションは全く変化しておらず、柔らかく心地良い短い冬には一面に花々が広がり、他の季節では溢れるほどの自然と日の輝きと暑さに満ち溢れる。